ボルゾイ大好き! 災い転じて福となす

僕は友達が少ない 6 (MF文庫 J)
前回は、飼い主のコミュニケーション・スキルの低さが飼い犬に悪影響を及ぼす、というようなお話でした。
 僕は友達が少ない d:id:fusa_fusa:20110525
実はその日、ちょっとした事件があったのです。
夕方の散歩の帰り、自宅近くまで来た時です。ご近所にゴールデン・レトリバーの 『クーちゃん』 がいます。
『ウォン、ウォン!』 そのクーちゃんが家の玄関先でランディーを見つけて吠えていました。ランディーに、
『おー、ランディー、クーちゃんがなんか言ってるぞー(笑)』 という感じでしゃべりながらさらに近づきますと、玄関先の引き戸が半分くらい開いています。
私は、『あぁ、散歩前でリードにつながれているんだな・・・』 くらいに思った、その時。
『ウォン!ウォン!ウォン!』 クーちゃんが吠えながら、飛び出してきました!
私も驚きましたが、ランディーはもっと驚いたに違いありません。なぜなら、普段すれ違うときに、必ず、『ガウ、ガウ』される宿敵だったからです。
クーちゃんはなおも吠えながら、私とランディーに近づいてきます!
自由の利かないランディーが彼から逃げようと首を引いたその瞬間、
『あ!!』 ランディーの首輪が外れてしまいました!
絶体絶命。
私の脳裏には 『 ゴールデン VS ボルゾイ 』 のタイトルと、すさまじい唸り声で両者が死闘を演じる光景が浮かびました。過去最大のピンチです。
ところが、ランディーはクーちゃんにビビりながらも、徐々に距離を詰めていきます。クーちゃんはというと、尻尾を振ってランディーを待っています。
やがて、彼らは家の前の生活道路でじゃれあい始めました。
よもや、まさか、予想だにしない展開です。というか、次から次へとやってくれます、まったく・・・。
たまたま自転車で通り掛かって、事態に遭遇してしまったおばあさんには申し訳ない気持ちでいっぱいです。なにせ、硬直しているおばあさんに立ち上がってペロペロの『ごあいさつ』です。ほんとゴメンナサイ。
彼らはいっこうに落ち着く気配がなく、生活道路は無法地帯と化しています。車はほとんど通りませんが、危険なことには違いありません。
さらに、近くにある私立高校の部活終了時刻ともバッティングしていたのです。なんとか事態を収拾しなければなりません。途方に暮れかけたその時、
ランディーがクーちゃんの家に勝手に入ってしまいました。
『おじゃましまーす!へー、クーちゃんちってこんな感じかー』 まったく厚かましいヤツです。そのあとにクーちゃんも続きました。
『チャンス!』 私はとっさに玄関の引き戸を閉めました。我ながら機転が利いたと思います。一応、挨拶して私も中に入りましたが、クーちゃんのお家は留守のようでした。
ランディーはしばらくクーちゃんと庭で遊んでいましたが、戻ってきたところを掴まえて、ようやく連れて帰ることができたのです。
疲れました・・・。疲れましたが、なぜか嬉しい気持ちが湧きあがってきました。
ランディーも友達の作り方をちゃんと心得ている・・・。
『なんだ、できるんじゃないか・・・』 私はホッと胸をなで下ろしたのでした。


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